2020-01-07 18:00
ニュース
ディレクターレター Vol.3
あけましておめでとうございます。
ディレクターの福原です。
こうして公式ブログで筆を執るのも、昨年1月7日の『ディレクターレター Vol.2』以来となり、実に丸一年ぶりとなります。
運営も7年目に差し掛かりコンテンツの量も増えたため、よりゲームを便利に楽しく遊べるように…といった細かなアップデートが増えてきました。それにあたり、ひとつひとつの実装意図などをなるべく伝えるようにするのが昨今は重要なのだな、と感じています。
とはいえゲーム内お知らせや、ありえないですがTwitterなどでその意図を毎回つらつらと書くというワケにもいきませんので、生放送やフェスのトークステージでなるべく伝えたいことは喋るようにしてきた2019年でした。
ということで、2020年の展望について、現時点でお話しできる点についてお伝えしたいと思います。
オンラインゲーム全般、長期運営が続くほど顕在化し、福原が知る限りそれを解決したゲームはひとつもないものと記憶している、宿命とも呼べる課題があります。
その課題とは、長い年月に渡って運営が続き、コンテンツが増加に比例して『肥大化したリソース(アイテム等)の処理』を『プレイヤーに負担させ、時間を奪ってしまう』ことです。
グラブルでいえば『いらない武器の整理』(残すべきか?素材にするべきか?などの思考負担も含め)が最たる例かと思います。
グラブルの場合、コンテンツの難易度などが加味された意図的なもの以外では、過去に登場した武器の"完全上位互換"のようなものはなるべく(当然、全ては無理ですが…)登場しないよう気をつけているのですが、見方によってはそれが災いして『捨てられない』問題が大きくなりつつあるというのもあります。
これによって所持数は圧迫され、編成する際もどれを選べばいいか分かりづらくなり… という負担が広いRank帯で徐々に顕在化してきています。
逆説的に考えれば『武器を追加しない』『上位互換の武器をどんどん追加する』という舵取りで解決できるかもしれませんが、それは極論に近しくて意味をなさず、実行したところでゲームの停滞と崩壊を加速させるため、行いません。
多くの武器にたくさんの可能性があり、新コンテンツにおいて"これまで評価されていなかった武器やキャラが脚光を浴びる"という要素はグラブルの良い点だと思いますし、他のゲームと比べてもユニークな部分と思っているので、武器の追加バランス等の方針は従来から変えるつもりはありません。
ではどうやってこの問題を解決するか?
要点としてはひとつ。グラブルは『武器を鍛えて強くなるゲーム』です。
その強くなる過程をよりわかりやすくすれば自ずと解消できると考えています。
強くなりたい、ではどうすれば?となった時に『どの武器(と召喚石)を装備すればいいかわかりづらい』という壁にぶち当たりやすく、さらにそこから派生して『この武器は捨てていいのかわからん』という溝にハマりがちかと思います。
武器スキルと召喚石の組み合わせによる試行錯誤や検証はとても楽しいもので、そこにグラブルの面白さを見出してくださっているプレイヤーは多いです(ありがとうございます!)。
しかしその反面で『トライアンドエラーはしたくないので、最初から正解が知りたい』というプレイヤーの方はそれ以上に多いです。過半数がそうかもしれません。これはプレイヤーというか、ゲームに限らず社会全体のあらゆるものがそんな風潮になりつつあると近年感じています。それが良い・悪いという話ではありませんが、ゲームは娯楽ですから、『トライアンドエラーはしたくない』というのが大きな需要という事であれば向き合い、応えていくべきと考えます。(しかしゲームである以上、試行錯誤の楽しさという要素は無くしませんし、なくなりません)
グラブルのプレイヤー数も、おかげさまで平均DAU(毎日プレイしているユーザー数)は2019年は過去最高でありつつ最高値も更新しましたし、これから先もより多くの方に快適に遊んでいただくには『正解(最適編成とでもいいますか)への道筋をゲーム内で明瞭に、簡潔に提示する』といった仕組みが必要と考えました。
それによって、以下の3点において重点的に追加機能の実装、改修を行っていきたいと考えています。
これらの実装を以って、最終的に『現在の自分の所持装備の中での最適編成』をゲーム内で自動的に、簡潔に提示できるようにします。
●「遊び方ガイド」の拡張
「編成サンプル」「装備探し」の機能を拡張しつつ、編成画面とも機能的な紐づけをし純粋にもっと利用しやすくします。
また、目的とする編成を可視化させることで、不要な武器はどれか… という判断の補助ができればと考えています。
●編成画面における各種機能の改修
「おまかせ編成」がざっくりしすぎているので、全面的に機能を改修します。
これはそもそものコンセプトが"ざっくりでいい"という意図で作られたものでしたが、実装から
6年経過し、武器や召喚石の内容が複雑化・多様化してきたことから、いまやおまかせ編成が『使いづらい不便なもの』になってしまっているので、イチから考え直してリニューアルします。
リストの「絞り込み」のように細かく条件を指定するものになるかと思います。
また、武器入れ替え時に『何を伸ばしたいか』を選択することで、最適な武器をリスト上からピックアップできるような機能も追加したいと考えています。(与ダメージか、HPか、クリティカルか… など重視したい項目を選ぶと、リスト上の武器が絞られるイメージ)
それと関係ないのですが、編成画面については以下の改修も予定しています。
・メインメンバーとサブメンバーの入れ替え、順番替えを楽に行う機能
・クエスト開始前などにキャラ詳細画面に入った際の戻りづらさの解消
●リストの整頓機能の拡張
上記機能らとの兼ね合いとなるため、これは具体的な内容は未定ですが『不要な武器の選定』をなんらかの形で行うものを実現したいと考えています。
昨年実装した「朽ち果てた武器の整頓」機能のように、ワンボタンで上限解放などするのか、倉庫に入れるのか、エレメント化するのか…どれが必要でどれが不要かはプレイヤーごとの価値観や置かれている状況によって変わるので、これの実現というか落としどころはかなり難しいでしょう。が、チャレンジしていきます。
以上の3項目については1年を通して段階的に実施していければと思っています。
もちろんこれ以外の『遊びやすく・便利になるアップデート』は多々予定していますので、毎月
1日に公開される「これグラ」など目を通していただければ幸いです。
"ちょっとお休みしていて久々に復帰したら浦島太郎状態"に陥り、せっかく復帰したのに途方に暮れてしまう… という現象もオンラインゲームにありがちですが問題は同じです。より長く、快適に遊んでいただけるようこの問題の解決に力を入れていきたいと思っています。
先の『リソースの肥大化』に比例するため皮肉ではありますが、やはりゲームを盛り上げるのは新コンテンツで、とりわけ新しいボスバトルというのは最も刺激的な体験を提供するものと理解しています。
ただ、無闇に増やしても報酬武器などのリソースは増え混乱し、プレイヤーは各バトルに分散し、何をすればいいのかというゲームの目的も散漫になるため、近年は特に慎重に追加を行っています。
これはグラブルフェス2019で「バトルシステム Ver.2.0」発表時のスライドですが、
2020年は現時点で夏までの間に
・シングルバトル×6
・マルチバトル×8
の追加を予定しています。
新バトルシステムの登場もあり、新鮮な楽しさを提供できると思っています。
夏以降は「新イベント」「アーカルムの転世 レプリカルド・サンドボックス」が公開予定です。
「新イベント」は期間設定された定期開催のタイプです。
「レプリカルド・サンドボックス」は、現アーカルムのEXTREME以降のストーリーが楽しめるものとなっており、常設タイプのコンテンツになります。
【複数キャラ活躍の場の創出】
武器と類似の問題になりますが、編成キャラ固定化の解消についてもなんらか提案していければと思っています。
「ブレイブグラウンド」がその入り口となっていますが、2018年のβ版公開以降、回を重ねるごとに"普段使わないキャラを使えて楽しい"という声も増えてきていることから、プレイヤーの皆さんも徐々に慣れてきたのだと感じています。
(上述しているおまかせ編成の課題は残っていますが)
ブレグラはブレグラで発展させつつ、「新イベント」ではまた異なる形で多数のキャラを編成できるものを考えています。
昨年、一昨年と、ディレクターレターで特定のキャラ名を出したことで、SNS上で予想や伝聞が二次ソース、三次ソースとなって捻じれて伝わってしまい、あまりよくない結果を生んだなと思ったので今回は特に名前は出しません。
毎月のゲーム内予告を楽しみにしていただければと思います。
(ぐらぶるTVちゃんねるっ!で先行して公開される月もあると思います)
今月末のシナリオは「組織」のお話になります。組織、月、そして"敵"…それぞれの陣営がいよいよ大きく動きます。ゼタの最終上限解放ともリンクしていますのでお見逃しなく!
そして来月2月末は6周年記念イベントということで、十天衆をメインに据えたお話になります。
「六」周年ということで主役はシスになります。
「ぐらぶるTVちゃんねるっ! 年末特番」でも触れましたが、今回は「どうして空は蒼いのか」の三部作とは異なり、単発のストーリーです。これには意図があり、ここからまた二部作、三部作となると「また完結まで数年待つのか?」と思わせてしまうのはよくないだろうということで単発にしました。
"六がシスなら七周年はシエテか!?"という予想も多々見かけたのですが、ごめんなさい。
それをやると八周年にはオクトー、九周年にはニオ… とやらないといけない流れになってしまうと思いました。
それにシスがメインではありますが、全体としてはあくまで「十天衆のお話」となっています。
予告PVのテキストは各メンバーの物語中での立ち回りや役割を表現しているものとなっているので、色々想像を膨らませて楽しみにしていていただければと思います。
また、数字合わせというだけでシスを主役に据えているワケではありません。
主役足り得る理由があります。
それは、数あるキャラクターの中でもシスの旅の目的が唯一無二のものであるからです。まだシスを加入させていない方は、間に合うようであれば加入を目指し、確認していただければと思います。
昨年一年の間、ご心配をお掛けしたものと思いますが、開発は順調に進行しております。
フェスのステージ上でもお伝えしましたが、発売に向けた目途は立っていますが、まだ少し先になるため細かな情報の露出は今しばらくお待ちいただければと思います。
「グランブルーファンタジー ヴァーサス(以下GBVS)」と入り乱れて情報が公開されていっても混乱すると思いますので、会社の戦略としてコンシューマに関してはしばらくはGBVS発売前のプロモーション、そして発売後のDLC、アップデート情報の公開等が集中します。ひとまずはそちらも楽しんでいただけると幸いです。
近頃思うのは、「ぐらぶるTVちゃんねるっ! 年末特番」でも触れましたが、世の中の情報の流れ方、コンテンツの消費速度が年々加速しているなということ。コンシューマゲームは一昔前は1~2年前に発表されるのが普通でしたが、近年は『発売4~6か月に発表。発表と同時に予約開始』が普通になりつつあるなと思いました。それを考えると、GBVSの約1年前の発表も早かったなと思います。
しかし、グラブルの場合はちょっと事情が違うためなかなか難しい…というかむしろ、正解がないのだと思っています。
何が違うかというと、グラブルという「原作ゲーム」がバリバリ現役で走り続けていること。常に"生もの"であることです。
グラブルは年に3回生放送で大きな情報を発表し、毎月アップデートとシナリオの追加が行われながらスピンオフタイトルが登場するオリジナルIPというのはゲーム業界史上でも非常に珍しい存在です。(自分で言うのもちょっと気が引けますが…)
ですので、GBVSの発表に関してはフェスという最も大きな、最もグラブルユーザーが注目する場とタイミングで発表したことは大きな意義があったと思います。IPが生もので走り続けているからこそ早めに発表するメリットもありますし、その反面で物理的にお待たせしてしまう時間を生み出してしまうことも事実なので、なかなか難しいなと感じています。
とりあえずそれを差し引いてもRelinkの発表は早すぎたのだとは思いますが、あれも当時の「Cygames NEXT」という全社的な新タイトル発表会の存在があったため良し悪しは計れませんが。
いや、結果的に長い時間お待たせしているので決して良くはないと思います…。
「Cygamesはケータイアプリしか作ったことがない」というご意見を目にすることがあります。
ゲーム開発に限らず、社会全体が『実績が無い=出来ない、出来るワケがない』というような、挑戦者に対して風当たりが強い風潮がありますが、Cygamesの、特にグラブルチームは昔から挑戦者ですので、是非応援してほしいと強く思っています。
グラブル自体、ブラウザベースでリッチアニメーションとサウンド再生を実装するという常識を覆すところから始まっていますし、その姿勢やマインドは変わっていないのでRelinkの出来についてもご期待いただきたいですし、それに応えたいと思っています。
【ゲーム開発現場へ潜入!『GRANBLUE FANTASY Relink』を開発する大阪サイゲームスの今】
開発は大阪サイゲームスがメインで担っています。名だたる有名タイトルのリード級スタッフも多数在籍し、昨年より規模を拡大しつづけています。
【『GRANBLUE FANTASY Relink』開発者募集! 大阪Cygames採用セミナー】
直近ではありますが、1月25日に採用セミナーも実施予定です。(定期的に行っています)
興味のある方は是非ご応募ください。
また、最後に個人的に言いたいことがあります。『スタッフ募集してるってことは全然できてないんじゃん』という言説をたまに目にすることがありますが、これはとても的外れです。
ゲーム開発は、開発が進むほど指数関数的に人員が必要となるものなので、開発終盤に至っても募集を行うことは多々あります。(Relinkの開発が終盤という意味ではありません)ですのでご心配なく。むしろ募集を見かけたら興味のありそうなお知り合いに共有していただけると嬉しいです。
GBVSの売りとして『RPGモード』がありますが、改めてその実装意図をお伝えします。
GBVSは格闘ゲームとして作られています。そして格闘ゲームは、他のジャンルのゲームと比較して"操作が難しい" "勝ち負けがあるのが苦手"という点において敷居が高いものとされ、敬遠されがちです。
それでもなぜ格闘ゲームを作るのか? と思われるかもしれませんが、格闘ゲームそのものに相応の魅力があるからという事に他ならないからです。
対戦ツールそのものが持つ楽しさをより多くの方に体験していただきたいというのは大前提として、格闘ゲームというフォーマットの中で最大化される(あるいはその中でしか表現できない)キャラクターの魅力的な表現という点において、グラブルのスピンオフとしては理想的な形態のひとつであること。
細やかなアニメーション、それを自由に行えるアクション操作、グラブル原作では無かったキャラ同士の掛け合い… そういったものを表現できるのが格闘ゲームというフォーマットです。
また、Shadowverse以外のe-sportsタイトルを担える、CygamesオリジナルIPとして格闘ゲーム化するのにグラブルが最も適していたという戦略的な側面もあります。
グラブルを格闘ゲームにするにあたり、もちろんグラブルユーザーの皆さんには多少なり注目していただけるワケですから、なるべく多くの方に遊んでいただきたい。となれば"操作が難しい" "勝ち負けがあるのが苦手"という要素について、先入観である部分は払拭し、事実である部分は解消した上でお届けしたいというコンセプトがあり、ゲームシステムや各種モードが生み出されました。
【RPGモードについて】
格闘ゲームは、表現を変えれば「アクションゲーム」ですから、まずは純粋に"キャラクターを動かしていて楽しい"と思ってほしい。
キャラを動かす"楽しい"にたどり着いてもらうまでには"勝敗"の"敗"は不要。では育成とストーリーを軸とした1人用モードを充実させよう。
そういった意図からRPGモードが生まれました。
福原自身、格闘ゲームにおいてオンラインマッチなどをやる元気がない日はひとりでアーケードモードを遊び、一連のアクションやサウンドのカッコよさを楽しむ…という遊び方をしていた事があるので、そういった需要も存在するだろうと考えました。
グラブル原作がRPGですから、そこからギャップの少ないシステムで触れてもらい、格闘ゲームというかGBVS自体のアクション操作に慣れていってもらいたいという想いが込められています。
操作のチュートリアルもストーリーの進行と共に行うので、初めてPS4のコントローラを握るような方でも画面上のテキスト読みつつ、コントローラに視線を移しボタンの位置を確認しながらの操作でも不自由なくこなせると思います。
2人協力プレイも出来るので、お友達やオンライン救援で仲間を呼び、ボス戦を突破してもらうことも可能です。
育成システムはグラブル原作を踏襲しています。武器を10本装備するシステムというのはやや独特で複雑であるとは思いますが、グラブル原作をプレイしたことがあれば何も考えずに理解できるので、あえて同じにしています。
この育成システム自体は「アクション操作が本当に苦手」な方向けの救済措置でもあるため、ボスなどにどうしても勝てなくなった時にステータスをブーストしてもらえれば勝ちやすくなるというものです。(武器以外に、キャラクターのLvを上げてもステータスは上昇します)
逆に言えば、ある程度アクションゲームを嗜んでいる方であれば、一切武器を編成しなくてもそれなりに楽にエンディングまで進められます。
グラブル原作と同じような"編成の妙"をもう一度楽しんでもらいたい、というエゴは一切ありません。
そしてRPGといえばストーリーですが、格闘ゲーム的なある種"様式美"的なノリは継承しつつ、グラブルとしても興味深い内容になっています。
ちなみに平たく言って「パラレル」な世界線となっていますので、あまり深く考えず楽しんでいただけると幸いです。
DLCとして発表済みですが「ジータ」や「ベリアル」が、グランをはじめとした様々なキャラと絡んでいくワケですから、発売後の展開にも是非ご注目ください。
【格闘ゲームとして】
1年前のファミ通さんの【インタビュー記事】ですが、こちらで大凡語っています。
要約すると"『ストリートファイターII』シリーズのように、10年振りに触ってもすんなり楽しめるというもの"というコンセプトの元作られています。
昨今のメジャーな格闘ゲームタイトル群の中でこのコンセプトを実現するには大きな意義があり、「家庭用ゲームをあまりプレイしたことがない(誰でも必殺技を出せるように)」「DLCでキャラが増えていく(どのキャラも予備知識なしでそれなりに楽しめる)」「画面が見ていてわかりやすい(観戦時にシステム理解が無くても楽しめる)」というものがあります。
これは昨今のゲームタイトルの長期運営、及びe-sportsでの発展と拡大(即ちゲーム人口の増加)を考えた時にどれも重要視すべき事柄でした。
格闘ゲーム未経験、あるいは苦手という方はとりあえず「2Dのアクションゲーム」として触ってみてほしいですし、格闘ゲーム熟練者の方は「アビリティ+(プラス)」とクールタイムという新しい要素による、シンプルながら奥深い駆け引きを楽しんで(研究して)もらえればと思っています。
とにかく、泣いても笑っても発売まであと1ヶ月! すこしでも興味があれば触っていただきたい!
公式サイトから予約もできますので是非!!
>> 「グランブルーファンタジー ヴァーサス」公式サイト
発売後はグラブル原作のように毎月のように新情報というのはありませんが、みなさんが想像しているより長く、色々な展開やアップデートをお届けできそうです。
なんだかんだと言って格闘ゲームですので『対戦』の楽しさはより多くの方に体験してほしいと思っています。
が、対戦はせずにオンラインロビーをチャットツールのようにしてもらってもいいと思いますし、大会開催時など観戦を楽しんで盛り上がってもらうだけでもいいと思っています。
RPGモードクリア後も遊ぶ機会を作れるようアップデートをかけていく予定ですので楽しみに。
ソニー・インタラクティブエンタテインメント様のご理解とご協力もあり、ゲーム内でグラブル原作の特典シリアルコードが発行できるようになっています。これはゲーム業界史上初の試みな気がします(福原の知る限りですが…)
「キャラクターパス1」以降のDLCにも特典は付属する予定ですので、ご期待ください。
最後に、格闘ゲームというと「アーケードスティックがないといけないのでは?」と思われる方がいるかと思いますが、GBVSはパッド操作に最適化されたシステム、キーアサインになっているので、PS4のコントローラでプレイしていただいて全く問題ありません。(スティック非推奨という意味ではありません)
以上です。
今年もグランブルーファンタジーシリーズをよろしくお願いいたします。
「グランブルーファンタジー」
ディレクター
福原哲也
ディレクターの福原です。
こうして公式ブログで筆を執るのも、昨年1月7日の『ディレクターレター Vol.2』以来となり、実に丸一年ぶりとなります。
運営も7年目に差し掛かりコンテンツの量も増えたため、よりゲームを便利に楽しく遊べるように…といった細かなアップデートが増えてきました。それにあたり、ひとつひとつの実装意図などをなるべく伝えるようにするのが昨今は重要なのだな、と感じています。
とはいえゲーム内お知らせや、ありえないですがTwitterなどでその意図を毎回つらつらと書くというワケにもいきませんので、生放送やフェスのトークステージでなるべく伝えたいことは喋るようにしてきた2019年でした。
ということで、2020年の展望について、現時点でお話しできる点についてお伝えしたいと思います。
「グランブルーファンタジー」について
【長期運営のゲームが抱く宿命】オンラインゲーム全般、長期運営が続くほど顕在化し、福原が知る限りそれを解決したゲームはひとつもないものと記憶している、宿命とも呼べる課題があります。
その課題とは、長い年月に渡って運営が続き、コンテンツが増加に比例して『肥大化したリソース(アイテム等)の処理』を『プレイヤーに負担させ、時間を奪ってしまう』ことです。
グラブルでいえば『いらない武器の整理』(残すべきか?素材にするべきか?などの思考負担も含め)が最たる例かと思います。
グラブルの場合、コンテンツの難易度などが加味された意図的なもの以外では、過去に登場した武器の"完全上位互換"のようなものはなるべく(当然、全ては無理ですが…)登場しないよう気をつけているのですが、見方によってはそれが災いして『捨てられない』問題が大きくなりつつあるというのもあります。
これによって所持数は圧迫され、編成する際もどれを選べばいいか分かりづらくなり… という負担が広いRank帯で徐々に顕在化してきています。
逆説的に考えれば『武器を追加しない』『上位互換の武器をどんどん追加する』という舵取りで解決できるかもしれませんが、それは極論に近しくて意味をなさず、実行したところでゲームの停滞と崩壊を加速させるため、行いません。
多くの武器にたくさんの可能性があり、新コンテンツにおいて"これまで評価されていなかった武器やキャラが脚光を浴びる"という要素はグラブルの良い点だと思いますし、他のゲームと比べてもユニークな部分と思っているので、武器の追加バランス等の方針は従来から変えるつもりはありません。
ではどうやってこの問題を解決するか?
要点としてはひとつ。グラブルは『武器を鍛えて強くなるゲーム』です。
その強くなる過程をよりわかりやすくすれば自ずと解消できると考えています。
強くなりたい、ではどうすれば?となった時に『どの武器(と召喚石)を装備すればいいかわかりづらい』という壁にぶち当たりやすく、さらにそこから派生して『この武器は捨てていいのかわからん』という溝にハマりがちかと思います。
武器スキルと召喚石の組み合わせによる試行錯誤や検証はとても楽しいもので、そこにグラブルの面白さを見出してくださっているプレイヤーは多いです(ありがとうございます!)。
しかしその反面で『トライアンドエラーはしたくないので、最初から正解が知りたい』というプレイヤーの方はそれ以上に多いです。過半数がそうかもしれません。これはプレイヤーというか、ゲームに限らず社会全体のあらゆるものがそんな風潮になりつつあると近年感じています。それが良い・悪いという話ではありませんが、ゲームは娯楽ですから、『トライアンドエラーはしたくない』というのが大きな需要という事であれば向き合い、応えていくべきと考えます。(しかしゲームである以上、試行錯誤の楽しさという要素は無くしませんし、なくなりません)
グラブルのプレイヤー数も、おかげさまで平均DAU(毎日プレイしているユーザー数)は2019年は過去最高でありつつ最高値も更新しましたし、これから先もより多くの方に快適に遊んでいただくには『正解(最適編成とでもいいますか)への道筋をゲーム内で明瞭に、簡潔に提示する』といった仕組みが必要と考えました。
それによって、以下の3点において重点的に追加機能の実装、改修を行っていきたいと考えています。
これらの実装を以って、最終的に『現在の自分の所持装備の中での最適編成』をゲーム内で自動的に、簡潔に提示できるようにします。
●「遊び方ガイド」の拡張
「編成サンプル」「装備探し」の機能を拡張しつつ、編成画面とも機能的な紐づけをし純粋にもっと利用しやすくします。
また、目的とする編成を可視化させることで、不要な武器はどれか… という判断の補助ができればと考えています。
※遊び方ガイドはこの他にも多数の機能追加のアップデートを行う計画があります
●編成画面における各種機能の改修
「おまかせ編成」がざっくりしすぎているので、全面的に機能を改修します。
これはそもそものコンセプトが"ざっくりでいい"という意図で作られたものでしたが、実装から
6年経過し、武器や召喚石の内容が複雑化・多様化してきたことから、いまやおまかせ編成が『使いづらい不便なもの』になってしまっているので、イチから考え直してリニューアルします。
リストの「絞り込み」のように細かく条件を指定するものになるかと思います。
また、武器入れ替え時に『何を伸ばしたいか』を選択することで、最適な武器をリスト上からピックアップできるような機能も追加したいと考えています。(与ダメージか、HPか、クリティカルか… など重視したい項目を選ぶと、リスト上の武器が絞られるイメージ)
それと関係ないのですが、編成画面については以下の改修も予定しています。
・メインメンバーとサブメンバーの入れ替え、順番替えを楽に行う機能
・クエスト開始前などにキャラ詳細画面に入った際の戻りづらさの解消
●リストの整頓機能の拡張
上記機能らとの兼ね合いとなるため、これは具体的な内容は未定ですが『不要な武器の選定』をなんらかの形で行うものを実現したいと考えています。
昨年実装した「朽ち果てた武器の整頓」機能のように、ワンボタンで上限解放などするのか、倉庫に入れるのか、エレメント化するのか…どれが必要でどれが不要かはプレイヤーごとの価値観や置かれている状況によって変わるので、これの実現というか落としどころはかなり難しいでしょう。が、チャレンジしていきます。
以上の3項目については1年を通して段階的に実施していければと思っています。
もちろんこれ以外の『遊びやすく・便利になるアップデート』は多々予定していますので、毎月
1日に公開される「これグラ」など目を通していただければ幸いです。
"ちょっとお休みしていて久々に復帰したら浦島太郎状態"に陥り、せっかく復帰したのに途方に暮れてしまう… という現象もオンラインゲームにありがちですが問題は同じです。より長く、快適に遊んでいただけるようこの問題の解決に力を入れていきたいと思っています。
便利アップデート以外は?
もちろん、新コンテンツも多数開発中です。先の『リソースの肥大化』に比例するため皮肉ではありますが、やはりゲームを盛り上げるのは新コンテンツで、とりわけ新しいボスバトルというのは最も刺激的な体験を提供するものと理解しています。
ただ、無闇に増やしても報酬武器などのリソースは増え混乱し、プレイヤーは各バトルに分散し、何をすればいいのかというゲームの目的も散漫になるため、近年は特に慎重に追加を行っています。
これはグラブルフェス2019で「バトルシステム Ver.2.0」発表時のスライドですが、
2020年は現時点で夏までの間に
・シングルバトル×6
・マルチバトル×8
の追加を予定しています。
新バトルシステムの登場もあり、新鮮な楽しさを提供できると思っています。
夏以降は「新イベント」「アーカルムの転世 レプリカルド・サンドボックス」が公開予定です。
「新イベント」は期間設定された定期開催のタイプです。
「レプリカルド・サンドボックス」は、現アーカルムのEXTREME以降のストーリーが楽しめるものとなっており、常設タイプのコンテンツになります。
【複数キャラ活躍の場の創出】
武器と類似の問題になりますが、編成キャラ固定化の解消についてもなんらか提案していければと思っています。
「ブレイブグラウンド」がその入り口となっていますが、2018年のβ版公開以降、回を重ねるごとに"普段使わないキャラを使えて楽しい"という声も増えてきていることから、プレイヤーの皆さんも徐々に慣れてきたのだと感じています。
(上述しているおまかせ編成の課題は残っていますが)
ブレグラはブレグラで発展させつつ、「新イベント」ではまた異なる形で多数のキャラを編成できるものを考えています。
シナリオイベントについて
去年以上に多彩なテーマとキャラ達が登場することになります。昨年、一昨年と、ディレクターレターで特定のキャラ名を出したことで、SNS上で予想や伝聞が二次ソース、三次ソースとなって捻じれて伝わってしまい、あまりよくない結果を生んだなと思ったので今回は特に名前は出しません。
毎月のゲーム内予告を楽しみにしていただければと思います。
(ぐらぶるTVちゃんねるっ!で先行して公開される月もあると思います)
今月末のシナリオは「組織」のお話になります。組織、月、そして"敵"…それぞれの陣営がいよいよ大きく動きます。ゼタの最終上限解放ともリンクしていますのでお見逃しなく!
そして来月2月末は6周年記念イベントということで、十天衆をメインに据えたお話になります。
「六」周年ということで主役はシスになります。
「ぐらぶるTVちゃんねるっ! 年末特番」でも触れましたが、今回は「どうして空は蒼いのか」の三部作とは異なり、単発のストーリーです。これには意図があり、ここからまた二部作、三部作となると「また完結まで数年待つのか?」と思わせてしまうのはよくないだろうということで単発にしました。
"六がシスなら七周年はシエテか!?"という予想も多々見かけたのですが、ごめんなさい。
それをやると八周年にはオクトー、九周年にはニオ… とやらないといけない流れになってしまうと思いました。
それにシスがメインではありますが、全体としてはあくまで「十天衆のお話」となっています。
予告PVのテキストは各メンバーの物語中での立ち回りや役割を表現しているものとなっているので、色々想像を膨らませて楽しみにしていていただければと思います。
また、数字合わせというだけでシスを主役に据えているワケではありません。
主役足り得る理由があります。
それは、数あるキャラクターの中でもシスの旅の目的が唯一無二のものであるからです。まだシスを加入させていない方は、間に合うようであれば加入を目指し、確認していただければと思います。
「グランブルーファンタジー Relink」について
グラブルフェス2019にて最新情報を公開できました。プレイアブルキャラとしての四騎士と、それを操作して挑むフリークエストのデモです。昨年一年の間、ご心配をお掛けしたものと思いますが、開発は順調に進行しております。
フェスのステージ上でもお伝えしましたが、発売に向けた目途は立っていますが、まだ少し先になるため細かな情報の露出は今しばらくお待ちいただければと思います。
「グランブルーファンタジー ヴァーサス(以下GBVS)」と入り乱れて情報が公開されていっても混乱すると思いますので、会社の戦略としてコンシューマに関してはしばらくはGBVS発売前のプロモーション、そして発売後のDLC、アップデート情報の公開等が集中します。ひとまずはそちらも楽しんでいただけると幸いです。
近頃思うのは、「ぐらぶるTVちゃんねるっ! 年末特番」でも触れましたが、世の中の情報の流れ方、コンテンツの消費速度が年々加速しているなということ。コンシューマゲームは一昔前は1~2年前に発表されるのが普通でしたが、近年は『発売4~6か月に発表。発表と同時に予約開始』が普通になりつつあるなと思いました。それを考えると、GBVSの約1年前の発表も早かったなと思います。
しかし、グラブルの場合はちょっと事情が違うためなかなか難しい…というかむしろ、正解がないのだと思っています。
何が違うかというと、グラブルという「原作ゲーム」がバリバリ現役で走り続けていること。常に"生もの"であることです。
グラブルは年に3回生放送で大きな情報を発表し、毎月アップデートとシナリオの追加が行われながらスピンオフタイトルが登場するオリジナルIPというのはゲーム業界史上でも非常に珍しい存在です。(自分で言うのもちょっと気が引けますが…)
ですので、GBVSの発表に関してはフェスという最も大きな、最もグラブルユーザーが注目する場とタイミングで発表したことは大きな意義があったと思います。IPが生もので走り続けているからこそ早めに発表するメリットもありますし、その反面で物理的にお待たせしてしまう時間を生み出してしまうことも事実なので、なかなか難しいなと感じています。
とりあえずそれを差し引いてもRelinkの発表は早すぎたのだとは思いますが、あれも当時の「Cygames NEXT」という全社的な新タイトル発表会の存在があったため良し悪しは計れませんが。
いや、結果的に長い時間お待たせしているので決して良くはないと思います…。
「Cygamesはケータイアプリしか作ったことがない」というご意見を目にすることがあります。
ゲーム開発に限らず、社会全体が『実績が無い=出来ない、出来るワケがない』というような、挑戦者に対して風当たりが強い風潮がありますが、Cygamesの、特にグラブルチームは昔から挑戦者ですので、是非応援してほしいと強く思っています。
グラブル自体、ブラウザベースでリッチアニメーションとサウンド再生を実装するという常識を覆すところから始まっていますし、その姿勢やマインドは変わっていないのでRelinkの出来についてもご期待いただきたいですし、それに応えたいと思っています。
【ゲーム開発現場へ潜入!『GRANBLUE FANTASY Relink』を開発する大阪サイゲームスの今】
開発は大阪サイゲームスがメインで担っています。名だたる有名タイトルのリード級スタッフも多数在籍し、昨年より規模を拡大しつづけています。
【『GRANBLUE FANTASY Relink』開発者募集! 大阪Cygames採用セミナー】
直近ではありますが、1月25日に採用セミナーも実施予定です。(定期的に行っています)
興味のある方は是非ご応募ください。
また、最後に個人的に言いたいことがあります。『スタッフ募集してるってことは全然できてないんじゃん』という言説をたまに目にすることがありますが、これはとても的外れです。
ゲーム開発は、開発が進むほど指数関数的に人員が必要となるものなので、開発終盤に至っても募集を行うことは多々あります。(Relinkの開発が終盤という意味ではありません)ですのでご心配なく。むしろ募集を見かけたら興味のありそうなお知り合いに共有していただけると嬉しいです。
「グランブルーファンタジー ヴァーサス(GBVS)」について
いよいよ来月発売となりました。GBVSの売りとして『RPGモード』がありますが、改めてその実装意図をお伝えします。
GBVSは格闘ゲームとして作られています。そして格闘ゲームは、他のジャンルのゲームと比較して"操作が難しい" "勝ち負けがあるのが苦手"という点において敷居が高いものとされ、敬遠されがちです。
それでもなぜ格闘ゲームを作るのか? と思われるかもしれませんが、格闘ゲームそのものに相応の魅力があるからという事に他ならないからです。
対戦ツールそのものが持つ楽しさをより多くの方に体験していただきたいというのは大前提として、格闘ゲームというフォーマットの中で最大化される(あるいはその中でしか表現できない)キャラクターの魅力的な表現という点において、グラブルのスピンオフとしては理想的な形態のひとつであること。
細やかなアニメーション、それを自由に行えるアクション操作、グラブル原作では無かったキャラ同士の掛け合い… そういったものを表現できるのが格闘ゲームというフォーマットです。
また、Shadowverse以外のe-sportsタイトルを担える、CygamesオリジナルIPとして格闘ゲーム化するのにグラブルが最も適していたという戦略的な側面もあります。
グラブルを格闘ゲームにするにあたり、もちろんグラブルユーザーの皆さんには多少なり注目していただけるワケですから、なるべく多くの方に遊んでいただきたい。となれば"操作が難しい" "勝ち負けがあるのが苦手"という要素について、先入観である部分は払拭し、事実である部分は解消した上でお届けしたいというコンセプトがあり、ゲームシステムや各種モードが生み出されました。
【RPGモードについて】
格闘ゲームは、表現を変えれば「アクションゲーム」ですから、まずは純粋に"キャラクターを動かしていて楽しい"と思ってほしい。
キャラを動かす"楽しい"にたどり着いてもらうまでには"勝敗"の"敗"は不要。では育成とストーリーを軸とした1人用モードを充実させよう。
そういった意図からRPGモードが生まれました。
福原自身、格闘ゲームにおいてオンラインマッチなどをやる元気がない日はひとりでアーケードモードを遊び、一連のアクションやサウンドのカッコよさを楽しむ…という遊び方をしていた事があるので、そういった需要も存在するだろうと考えました。
グラブル原作がRPGですから、そこからギャップの少ないシステムで触れてもらい、格闘ゲームというかGBVS自体のアクション操作に慣れていってもらいたいという想いが込められています。
操作のチュートリアルもストーリーの進行と共に行うので、初めてPS4のコントローラを握るような方でも画面上のテキスト読みつつ、コントローラに視線を移しボタンの位置を確認しながらの操作でも不自由なくこなせると思います。
2人協力プレイも出来るので、お友達やオンライン救援で仲間を呼び、ボス戦を突破してもらうことも可能です。
育成システムはグラブル原作を踏襲しています。武器を10本装備するシステムというのはやや独特で複雑であるとは思いますが、グラブル原作をプレイしたことがあれば何も考えずに理解できるので、あえて同じにしています。
この育成システム自体は「アクション操作が本当に苦手」な方向けの救済措置でもあるため、ボスなどにどうしても勝てなくなった時にステータスをブーストしてもらえれば勝ちやすくなるというものです。(武器以外に、キャラクターのLvを上げてもステータスは上昇します)
逆に言えば、ある程度アクションゲームを嗜んでいる方であれば、一切武器を編成しなくてもそれなりに楽にエンディングまで進められます。
グラブル原作と同じような"編成の妙"をもう一度楽しんでもらいたい、というエゴは一切ありません。
そしてRPGといえばストーリーですが、格闘ゲーム的なある種"様式美"的なノリは継承しつつ、グラブルとしても興味深い内容になっています。
ちなみに平たく言って「パラレル」な世界線となっていますので、あまり深く考えず楽しんでいただけると幸いです。
DLCとして発表済みですが「ジータ」や「ベリアル」が、グランをはじめとした様々なキャラと絡んでいくワケですから、発売後の展開にも是非ご注目ください。
【格闘ゲームとして】
1年前のファミ通さんの【インタビュー記事】ですが、こちらで大凡語っています。
要約すると"『ストリートファイターII』シリーズのように、10年振りに触ってもすんなり楽しめるというもの"というコンセプトの元作られています。
昨今のメジャーな格闘ゲームタイトル群の中でこのコンセプトを実現するには大きな意義があり、「家庭用ゲームをあまりプレイしたことがない(誰でも必殺技を出せるように)」「DLCでキャラが増えていく(どのキャラも予備知識なしでそれなりに楽しめる)」「画面が見ていてわかりやすい(観戦時にシステム理解が無くても楽しめる)」というものがあります。
これは昨今のゲームタイトルの長期運営、及びe-sportsでの発展と拡大(即ちゲーム人口の増加)を考えた時にどれも重要視すべき事柄でした。
格闘ゲーム未経験、あるいは苦手という方はとりあえず「2Dのアクションゲーム」として触ってみてほしいですし、格闘ゲーム熟練者の方は「アビリティ+(プラス)」とクールタイムという新しい要素による、シンプルながら奥深い駆け引きを楽しんで(研究して)もらえればと思っています。
とにかく、泣いても笑っても発売まであと1ヶ月! すこしでも興味があれば触っていただきたい!
公式サイトから予約もできますので是非!!
>> 「グランブルーファンタジー ヴァーサス」公式サイト
発売後はグラブル原作のように毎月のように新情報というのはありませんが、みなさんが想像しているより長く、色々な展開やアップデートをお届けできそうです。
なんだかんだと言って格闘ゲームですので『対戦』の楽しさはより多くの方に体験してほしいと思っています。
が、対戦はせずにオンラインロビーをチャットツールのようにしてもらってもいいと思いますし、大会開催時など観戦を楽しんで盛り上がってもらうだけでもいいと思っています。
RPGモードクリア後も遊ぶ機会を作れるようアップデートをかけていく予定ですので楽しみに。
ソニー・インタラクティブエンタテインメント様のご理解とご協力もあり、ゲーム内でグラブル原作の特典シリアルコードが発行できるようになっています。これはゲーム業界史上初の試みな気がします(福原の知る限りですが…)
「キャラクターパス1」以降のDLCにも特典は付属する予定ですので、ご期待ください。
最後に、格闘ゲームというと「アーケードスティックがないといけないのでは?」と思われる方がいるかと思いますが、GBVSはパッド操作に最適化されたシステム、キーアサインになっているので、PS4のコントローラでプレイしていただいて全く問題ありません。(スティック非推奨という意味ではありません)
以上です。
今年もグランブルーファンタジーシリーズをよろしくお願いいたします。
「グランブルーファンタジー」
ディレクター
福原哲也