五つの頭を持つ異形の怪物。その咢からは炎が溢れ、猛る多頭の竜は地獄の業火で空と大地を粉砕し、あらゆる生命の存在を許さない。破壊の限りを尽くす存在だが、かつて《星の民》はその異界の魔術をもってこれを手懐け、宝を護る屈強な守護者とした。そのため《浮遊大陸》には未だに住人を持たぬ土地があり、炎の燻ぶる焦土の奥地には怪物の護る異界の宝が眠っていることも。